あの朝へ〈現在地フリーター〉

フリーター1年目(25歳、女性)による日記。

はじめまして。ニートです。

「最近の人はスマホなんだから、ゆー(この日記の主)もスマホくらい使えるようにならなっきゃなんねぇ」金は出してやっから、と父が付け加えた言葉に、少しびくついた。
手にしていた所々塗装のはげたガラケーは、時計とアラームとメモ機能と、家族との連絡以外には使われていなかった。

スマホ······いつでもネットができる···旅だってできるかもしれない!〉
馬鹿に気分が乗って、それからの日々に活力がうまれた。格安スマホ、クレジットカード、ガラケーの解約方法、調べなきゃいけないことはたくさんあった。
そして、8月の末。ついに初スマホ購入。
父からは30,000円を手渡された。毎月お小遣いをもらっているのに、断りもせず、
「ありがとうございます」と、吐いた。


私は3年目のニート
大学卒業から今まで、働いたことは一度もない。現在25歳。
かつての同級生は働いていたり、海外に旅行に行ってたり、結婚して赤ちゃんを産んで、新しい家庭を築いてる人もいた。これらをフェイスブックで覗き見たときは、私との差に愕然としたものだった。
まるで子どもの自分に気づかされた。

それだから、お金を受け取る度に、いっそう息がつまる。
心にもない“「ありがとうございます」”を吐き出す。親からお金をもらっている場合ではないことはわかってる。来月こそはお小遣いを受け取らないように、バイトしようと思ってきた。

しかし、その“来月”には、2年たった今もたどり着けないでいる。
それでも、この1ヶ月自分の身の回りのことを自分でやれたからか、いつもとは違う“生きる気力”が芽生えたと感じている。そして、どうかそれが消えないようにと、スマホを手に日記を始めようと決めた。

これから生きてみよう。
無知でいるのも、諦めることも、抑えることも、自分の人生に対してだったら、気ままに自分で決めていいはずだ。変わるために日記を書く。
日記をやめるときには、“やめる”と書くことにしよう。そう私が決めた。

これから末永く、よろしくお願いします。