あの朝へ〈現在地フリーター〉

フリーター1年目(25歳、女性)による日記。

捨てられるようになりたい

私はなかなか物を捨てられない。
それでも、捨てられるようになりたいと前々から思ってる。


ある時、なんとなく、捨てられる気がした。
もう捨てても大丈夫だと思った。

そう思えたことが、嬉しかった。
安定してきたんだと思ったから。


けれど、捨てられなかった。

もうずっと開けていなかった段ボール箱の中身を、ゴミ袋に入れてみたけど、駄目だった。
どうしても心に虚しさが広がる。
死ぬために捨てているような気持ちだった。

きっとこの心を無視して捨て続ければ、片付けられない気持ちが積み上がる。
やり直そう、と思った。


けれど、これじゃいつになっても片付けられないままだ、とか、使ってないんだから捨てろとか、自分を責め立てる気持ちが、やり直しを拒んでいた。

そして結局、いつものように放置することになった。

捨てられると思ってやり始めたのに、捨てられなかった。



やっぱりこうなる。
もう、捨てられないままでもいいか。

いやでも、そうは思っても、私は捨てたいと思ってる。
どっちがいいだろう。
どっちが私の本心だろう。



···私はどうしてか“捨てられる”と思った。
心に、余裕ができたからだ。
それは柔軟に捨てることに向き合えるような···

···捨てる方法を見つけられそうだ、と、そういう気持ちだった。

そうだ。
物を捨てられないのではなかった。
捨て慣れてないだけだ。

よし、歩き方はわかった。
けれど、道がない。

私はそういう時間のかかることを、今まで、あまりやってこなかったんだと思う。
大事なときに、闘えなかった。
自分のために、何かを積み重ねようとできなかった。


···どうしようか。
もうニート4年目になる。

···私はまた逃げているのかもしれない。
どうにか働かなくちゃいけないのに。

でも···今やらないといけないような気がする。
今捨てられるようにならなきゃ、この先どんどん捨てられないものが増えてしまう。

これが逃げていることでも、立ち止まっていないなら、いいのかもしれない。
今の死んでいるような私よりは、何か良くなるかもしれない。