ついに面接してきた。なのに自分が何をしたかわかってない。
あわわわゎ···
バイトの面接してきた。
次の4月でニート4年目になるからって、焦って応募した。
最近調子良いから、今のうちにやってしまえって、行ってきた。
調子良いくせに、キョロキョロもごもごニヤニヤと話した。
あー、こりゃダメかもしれない。
でも受かったらどうしよう。
いや、期間の定まったアルバイトだから、なんとかやれるって。
受からなかったら、また応募して面接か···。
······実はこれで良いのか、さっぱりわからない。
“人生は自分で切り拓くもの”というのは、こういう不確かなことなのだろうか。
誰かに言われたことに、従ったわけではなかった。
このまま無職でいることもできる。
それなのに、応募した。
どうして自分がそれをやれたのか、ピンときてない。でも目的ならわかってる。
一人暮らしのため。
そのために、やった。はずなんだけれど···今の私には何かが欠けているような気がする。
なんというか···とにかく実感がない。
働かないわけにはいかないはずなのに、なんだか自分には無職がふさわしいのではないか、と思っているような感じがする。
どういうことだろう。
自分をニートだと思い込みすぎているのだろうか。
それとも、私には働く能力がないと思っているのか。
ろくに生きる気力がないくせに、働こうとするなんて世の中舐めてんじゃねぇ、とか、死に損ないが生きようとするなんて身の程を知りなさい、とか、あれ?まだ生きてんの?死ぬんじゃなかったの?とか···。
私には、生きる価値がない。
ん?なぜ?
···生きようとしてないから。
···おや。
生きようとしないから価値がないのか、生きる価値がないから生きられないのか。
どっちかな。
“生きる価値”ってなんだろね。
誰に決められた?いじめてきた奴か?親か?
···そんなに他人は偉いか?
“生きる価値のない命”があるというなら、“生きる価値のある命”もあるということ。
んー···そんなの私に決められることじゃない気がする。
それじゃあ、“生きる価値があるか、ないか”という問いそのものが、違っているんじゃないだろうか。
人間の世界には“ある・なし”があるように見えるけれど、地球からしたら、人間はただ在るだけのこと。
いや、そんなこと言っても私は人間だからなぁ。
···私はそんな人間の世界が嫌だったんじゃなかったか?
ってか人間の世界って、そんな範囲決まってるものか?
······私は、人間だ。
そうだ、私のやることは全て人間の所業となる。
たった1人いることは、とても大きい。
(···あれ、話がズレた。)
···なぜ働こうとする?
働く私は私ではない。私には無職がふさわしい。
この世界で、私は不必要な存在なんだ。
できれば必要とされて生まれなかった。
いつも居心地の悪さでいっぱいだった。
だから私は···
···無職でいることは、私がいらない証明になる。
そんな居場所を手に入れたつもりだったのかな···。
···なんだよそれ。そんな与えられた立ち位置にいても、ちっとも幸せにならない。
命に必要・不必要があるなんて思いたくないくせに、いつまでこんな私に執着してるんだろう。
···あ、そうか。
一人暮らしが目的ではないんだ。
こんな私から遠ざかることが目的なんだ。
なんで忘れてたんだろう。
気づけてよかった。