バイト初日にミスをした···
バイト初日にミス。
目を背けた。
でも、目に入ってくる。
誤魔化しようがない。
しばらくして、謝った。
たぶん見つかったあと。
謝ったときの相手の態度が、すでに知っていたという飲み込みの早さ。
···すぐに謝れなかったぁ······。
初日にやらかす自分に目を背けたかった。
不甲斐なさ、罪悪感、ネガティブな感情を呼び覚ましたら、死にたい私に戻ってしまうんじゃないか。
避けたいことは一瞬でわかる。
そしてその一瞬の判断に、私は従ってしまった。
こうしていつもと同じ失敗を重ねる。
“失敗は成功のもと”なんて思って自分を励まそうとしても、無駄だった。
失敗を受け入れた上で次を求めようとする強さは、孤独な私にはないのだから。
失敗すると、どうしても罪悪感がつきまとう。
これがなかなか消えない。
受け入れ難い重苦しさは、きっと私を潰す。
その感情を拒否しながら私にできることといったら、同じ失敗をしないようにすること、これ以上失敗しないために想定すること。
けれど、この考えは良くない。
大学生の頃の私を思い出す。
失敗しないようにしていたのに、失敗してしまった。なぜかこれが続いて、どんどん神経質に悪い状況を考えるようになってしまった。
しまいには身動きできず、歩く1歩を踏み出すことすら躊躇するようになった。
何もしなければ、何もおこらない。
そこには失敗も成功もない。
なんにもならない。
あの時とまた同じようになっては、生きてきた甲斐がない。
だから私は、この罪悪感を受け入れてみなくちゃいけない。
失敗を恐れないために。